XTC Best Band Ever

XTC is the best band ever. Period.

テリー・チャンバース XTC ブラック・シーのライナーノーツの訳 ”連日のライブでXTCの腕は磨かれ優れたバンドになっていた。ブラックシーは殆どの曲をレコーディングする前に観客の前でプレイした結果、XTCというライブマシーンを的確に表すアルバムになった”

テリー・チャンバース XTC ブラック・シーのライナーノーツの訳

このアルバムをレコーディングした当時は、XTCはバンドの本領をフルに発揮していた頃。優れた数々の曲、観客は増え続け、僕らは少しずつ評価され始めていた” ”連日のライブでXTCの腕は磨かれ優れたバンドになっていた。ブラックシーは殆どの曲をレコーディングする前に観客の前でプレイした結果、XTCというライブマシーンを的確に表すアルバムになった

 

私を含む多くのXTCファンの待望のBlack Seaの5.1版がリリースされた!サラウンドサウンドの天才スティーヴン・ウィルソンの魔術により、リミックス(リマスターではありません!)され、今月、CD&Blu-ray版で発売。 


3日ミニ旅行から帰宅。ブラックシーが届いてた。私がXTCに初めてガッツーンと衝撃を受けた名盤。病的と言えるほどの尋常ではないノリの良さ。明日、ジックリと正座をして聞こう。アンディ、コリン、デイブ、テリーの燃える心臓の鼓動まで聴いて…

テリー・チャンバースには、アンディのような知的な語呂合わせ、ハッとさせられる斬新な表現や、思わずと膝を打つようなメタファーも出てこないし、デイブのように日記と記憶の力による仕様機材名や何月何日何曜日の何時に何が起こったのかを克明に記せるようなスキルがあるわけでもなく、はっきり言って文章力は無いです。無骨なところが、テリーらしくて好感持てるなあ。

Terry Chambersのライナーノーツ: 「このライナーノーツは、ブラックシーのレコーディングの思い出を要約したものであるべきなのだが、実は、そのセッションについてあまり何も覚えていないと認めるところから書き出さないといけない!

それ自体、別に悪いことではない。正直、事件と言えるようなこともなかったし。自分的には、一切問題なしのセッションだった。だから、やはり、良いセッションであったと言えるだろう。 通常、僕は何か嫌な思いをしたら覚えているので、このセッションについて、あまり記憶がないのは、何も問題もなくスムーズに行ったからに違いがない。このセッション中の嫌な日など全く思い起こせない。

デイブはドラムスアンドワイヤーズをレコーディングする直前に加入した。そのセッションを終えた彼はこのブラックシーでレコーディングに馴染み始めた。XTCはバンドの本領を存分に発揮していた。曲は優れていたし、観客のサイズは日に日に大きくなり、僕らは以前に比べ少しずつ評価され始めていた。

ライブ時代、バンドが力をフルに発揮した時だった。 振り返ると、なんて言う快挙だったんだろうと気づく。あんな短い間にあれだけのことを全部やり遂げてしまうなんて。当時はどれほど凄いことなのかあまり自覚してはなかったが。

あの頃は、そう言うことをするのが、全て当たり前のことだと思っていて、(難しそうなことでもいとも簡単に)”よし、やってやろう” みたいな。でも、今思えば、結構、凄ワザだった。あれだけのバンド活動の全てをやり遂げられたなんてね。

アンディとコリンは、バンドの’原料’ である曲の提供もしながらやりこなしたのだから。 あの頃は、ライブの連続の上、作曲、リハーサル、レコーディングや、インタビューのプレッシャー、そして世界ツアー。

僕らは永遠に止まらぬ運動を強いられていた!おかげでバンドは鍛えられたが、時には、心身ともに完全に休ませないといけないはずだ。どんなスポーツにも必ずオフシーズンが設定されているのにはちゃんと理由がある。

ところがミュージシャンにはオフシーズンなど皆無。365日出勤の仕事。家族と一緒にリラックスするため、週末に仕事を休むなんてこともできない。そんなこと関係ない、一年中見られる町のサーカスなんだから。

でも、当時の僕らにはそれがわからなかった。わかっていたのは、全ての活動、全てのライブをやりこなし、その結果、XTCは腕が磨かれ、優れたバンドになって行ったと言うこと。

あの時代は、レコーディングが上手いバンドというのは真に労働していたバンド、つまり、ライブバンドだった。僕らはそのモデルに従った。このアルバムの曲の多くはレコーディングする前に観客の前でプレイした。

その結果、ブラックシーはXTCというライブマシーンを表すのに最も適したアルバムになったのではないか。 (中略) ドラムスアンドワイヤーズの時とおなじく、ブラックシーもタウンハウスでレコーディングされた。

僕の24インチキックドラム付きのタマドラムは既にデカいサウンドだったが、あの素晴らしいストーン・ルームで叩くとそれに輪をかけてデカいサウンドになった。

それにロートタム、エフェクト用にスナイパードラムシンセ、それら全部をヒューのずば抜けたエンジニアリングで合わせれば、スティーブ・リリーホワイトの”ワイド・スクリーム・プロダクション”を支える土台が出来上がり。

このアルバムのレコーディングでは、ドラムトラックを最初に録音することになっていた。その後に、各メンバーは自分の楽器でそのドラムトラックに合わせて演奏した。そのテイクを使えれば、言うことなしだった。

もし、使えなければ、各々自分たちのパートを録音した。結局、あいつらに言うわけ”これ以上良いテイクは出来ないぞ!” そうなると、そのテイクを使う、あるいは次の日に再度トライするわけ。ドラムのトラックを録ると、いつもちょっとホッとしたものだった。プレッシャーが無くなったわけだから。

それでも、出来上がった作品を聴けば、頑張った甲斐はあった。ブラックシーには、好きになる理由が山ほどある。XTCのお気に入りの曲の数曲が収録されている。

好きなトップ3は、ロケット・フロム・ア・ボトル、ノー・ランゲージ・イン・アワ・ラングス、バーニング・ウィズ・オプ・ティミズムズ・フレームス。リ

ヴィング・スルー・アナザー・キューバも素晴らしい曲だが、ライブで演奏すると更に優れた曲となっていた。アルバムからのシングルを含むと、好きな曲は更に増える:ジェネラルズ・アンド・メジャーズ、サージェント・ロック、タワーズ・オブ・ロンドン。

僕の在籍中にXTCが作ったアルバムでもブラック・シーがベストではないかと皆は言う。多分、そうだろう。一つだけわかっているのは、このアルバムを作るのは最高に楽しかったと言う事。本当にクレージーだったし、必死に頑張ったけど、多くの楽しい思い出が出来た。それだけの価値はあった」