XTC - Mermaid Smiled
シロフォンの音色の澄んだ潮だまりから
遠い記憶の海底洞窟から
無垢な子供の頃のような自分たちを見つけた
泡を吹いて泳ぐ竜の落とし子の群れに連なって
ほら貝を吹き鳴らし
手の平の五線譜に音符を並べる
新月のように生まれたばかりの歌
砂粒のように年月を経た歌
太平洋の海洋から淀んで縮んでしまった
その子供はずっと消えていた
人魚が微笑むまで
ドラムの連打のような打ち寄せる波に呼び出されて
笑い泳ぐ魚たちが
僕の中で揺り起こされた少年を圧倒する
潜水鐘をゴーンと鳴らして
砕け散る波が沿岸と枕の投げっこをする
彼女は海中を自在にくねくね舞い泳いでる
僕といえば大人の世界に閉じ込められてる
彼女が鏡に自分の姿を映す
櫛を手に波になびいてゆらゆら揺れる
魅了されたのは幸運だった
子供に戻れたから
人魚の微笑のおかげで